AgriBus-G2 取扱説明書 - 移動局編 (公開版)

本書は自動操舵に対応した超高精度スマートGNSS/GPSデバイス「AgriBus-G2」を車両に搭載して移動局としてご利用いただくときの取扱説明書です。
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# AgriBus-G2とは
トラクターに搭載して「AgriBus-NAVI」をインストールしたスマホ・タブレットとBluetooth接続することで超高精度のGPSガイダンスを提供。「AgriBus-AutoSteer」と組み合わせることにより自動操舵にも対応します。車速パルス出力やISOBUS/AG-PORTに対応する機能拡張も予定しており多目的な利用が可能です。
**超高精度な位置情報**
u-blox社製2周波モジュールZED-F9Pを搭載。2周波RTKによりセンチメートル級の超高精度測位が可能です。また、インターネット接続機能を有し単体でGNSS補正情報提供サービスに接続してセンチメートル級の位置情報を利用できます。
**正確な方位出力**
GNSSモジュールを2個搭載することで正しい方位を検出。 前後進時や低速での作業でも表示が乱れません。
**車速連動パルスの出力**
国産トラクターと輸入トラクターそれぞれに対応した車速パルス出力。車速連動機能を有する作業機に接続して、精密な作業が行えます。煩雑な車輪へのセンサー取り付けや取り付け後の調整は必要ありません。
**タブレット・スマホに最適なBluetooth接続**
Bluetoothによる無線接続に対応。スマホ・タブレットを充電しながら利用することができます。
**ISOBUS/AG-PORT対応(予定)**
国内外の標準規格に対応した作業機を接続可能(注:現在開発中。認証取得予定)。
**拡張性**
内蔵ソフトウエアを書き換えることでバージョンアップや機能拡張に対応。永くお使いいただけます。
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# 全体の構成
「AgriBus-G2」はスマホ/タブレットのモバイルデータ通信で補正情報を取得してください。
**スマホ/タブレットのモバイルデータ通信で補正情報を取得**

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# 本製品の構成
### 同梱品
- AgriBus-G2本体
- GNSSアンテナ(2周波高性能アクティブアンテナ、アンテナ・ケーブル一体型 / ケーブル長5m x 2)
- LPWA(LoRa)アンテナ(※ 2023年4月14日注文分以降は非同梱)
- メインハーネス(ケーブル長 2m)
- 電源ケーブル(ケーブル長 0.5m)- 平形端子250型カプラー
### 個別部品図
**AgriBus-G2本体**

**GNSSアンテナ(2周波高性能アクティブアンテナ、アンテナ・ケーブル一体型 / ケーブル長5m×2)**

**~~LPWA(LoRa)アンテナ~~** ※ 2023年4月14日注文分以降は非同梱

**メインハーネス(ケーブル長 2m)**

**電源ケーブル(ケーブル長 0.5m)- 平形端子250型カプラー**

### 本体の説明

**GNSS1 / GNSS2**
付属のGNSSアンテナをそれぞれ接続します。
**~~LPWA~~** ※現在は利用しておりません
~~付属のLPWAアンテナを接続します。~~
**メインハーネス挿入口**
付属のメインハーネスを接続します。
**ステータスLED**
本体のステータスを示します。
- LED1(左) : アプリ接続ステータス
消灯:電源オフ
点滅:アプリ未接続
点灯:アプリ接続中
- LED2(中) : GNSSステータス
消灯:NONE
短点滅1回:SINGLE
短点滅2回:FLOAT
短点滅3回:FIX
長点滅:H / SINGLE
短点滅:H / FLOAT
点灯:H / FIX
※. "H / " は " Heading" の略。方位が確定したときに "H / " になります。
- LED3(右) : 自動操舵接続ステータス
消灯:接続なし
点滅:接続あり / AgriBus-NAVIからの制御なし
点灯:接続あり / AgriBus-NAVIからの制御あり
**その他**
付属のアンテナは防水対応しています。
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# 取り付け方法
### メインハーネスおよび電源ケーブル
- メインハーネスと電源ケーブルを接続して、車両から電源12Vを供給します。
- 必要に応じて、お客様ご自身で電源取り出し口の形状に合わせて電源ケーブルの加工をお願い致します。

### AgriBus-G2本体
- AgriBus-G2本体はキャビン内のできるだけ振動が少なく安定する場所に、取り付け穴(M4ネジ穴)とネジ、または両面テープ等で本体を固定・設置してください。不安定であったり振動が多い場所に取り付けると、本体の加速度センサーやジャイロセンサーに悪影響を及ぼし、ガイダンスが不安定になるほか「AgriBus-AutoSteer」の機器への負荷が大きくなりモーターのオーバーヒートにも繋がります。
- メインハーネスとアンテナケーブルは、折り曲げ等の負荷がかからないようにご注意ください。
- 本体の取り付ける向きに指定はありません。ご利用時に「AgriBus-NAVI」で向きを設定します。
 

**※. ご注意点**
本体側面にLEDの表示灯があります。接続状況の確認に使用します。取り付けの際には見やすい位置に取付することをお勧めいたします。
### GNSSアンテナ
**取り付け位置**
- GNSS1は車両の現在位置を計測するために、GNSS2は車両の正確な方位を計測するために使用しています。
- アンテナは防水です。アンテナはキャビンの上など、上空が開けた場所にできるだけ水平に設置してください。周囲に遮蔽物があると電波が反射して誤差が生じるため、アンテナの水平面から仰角15°程度より上方にできるだけ遮蔽物がないように設置してください。
- アンテナケーブル長は5mです。ケーブルの長さに注意して設置して下さい。
- 「AgriBus-NAVI」でアンテナ位置を設定することができるため位置は問いませんが、車両の左右中心線上で後輪車軸上にGNSS1、その前方にGNSS2を取り付けると設定がしやすくなります。
- GNSS1とGNSS2は50cm以上離して設置してください。

**アンテナの識別**
「AgriBus-G2」にアンテナケーブルを接続する際に、GNSS1/ GNSS2と接続端子が指定されます。接続時に識別できるようにそれぞれに目印をつけておくことをお勧めいたします。
**アンテナの固定**
**GNSS1とGNSS2が同じ方向を向くように設置してください。**また、アンテナ底にグランドプレーンと呼ばれる円形の鉄の板(直径10〜20cm程度)を敷くと、若干ですが測位が安定する傾向にあります。アンテナにはマグネットが内蔵されているため取り付け・取り外しが容易になります。


**アンテナケーブルの引き込み**
GNSS1とGNSS2のケーブルを車両に引き込み、「AgriBus-G2」本体へ接続します。アンテナケーブルの断裂を防ぐため、市販のコルゲートチューブ(5〜7φ程度のもの)など保護材を適宜ご利用いただくことを推奨いたします。リアガラスやキャビン背面、作業機用配線引き込みプラグの利用もご検討下さい。

**※. ご注意点**
- アンテナケーブルは細いので引き込み時に断裂しないようにご注意下さい。
- アンテナと本体の接続部をキツく締めすぎると、本体の中にあるケーブルが外れてしまう可能性がございますのでご注意ください。
- 乗降時や運転時にケーブルが妨げになる場合があります。市販のケーブルガイドなどを使用して安全を確保して下さい。
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# ケーブルの接続
本体にメインハーネスと電源ケーブルを接続します。本体の側面にあるステータスLEDのLED1(左)が「点滅または点灯」しており、接続できていることを確認して下さい。消灯したままのときは、ケーブルの接続を再度確認してください。
**電源ケーブルの接続例**

**※. ご注意点**
「AgriBus-G2」には電源スイッチはありません。バッテリーから直接給電する場合は「AgriBus-G2」に常時通電されますので、バッテリーがあがるなどのトラブルが発生する可能性があります。キースイッチと連動する電源のご利用やスイッチの追加、使用しない時は電源ケーブルを外すなど、対処をお願いいたします。
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# ご利用方法
### ファームウェアのアップデート
ご利用前に必ず「AgriBus-GTools」でファームウェアを最新にアップデートしてください。ファームウェアのリリースは、弊社のホームページやFacebookでお知らせします。アップデート手順は、[AgriBus-GTools 取扱説明書 (公開版)](https://docbase.io/posts/1722295/sharing/010c2f95-fa8c-403b-96d2-9823791cec61)をご参照ください。
### 移動局への切り替え
「AgriBus-GTools」で本体の動作モードを「移動局」に切り替えます。切り替えの手順は、[AgriBus-GTools 取扱説明書 (公開版)](https://docbase.io/posts/1722295/sharing/010c2f95-fa8c-403b-96d2-9823791cec61)をご参照ください。※. 出荷状態では、動作モードは「移動局」です。
### 設定方法
1. 本体の電源をオンにします。
2. スマホ/タブレットのBluetoothをオンにした後、「AgriBus-NAVI」を起動します。
3. ガイダンス画面左下の設定ボタンをタップします。
4. [GNSS]-[GNSS取得方法]で「AgriBus-G2」を選択します。

5. [GNSS]-[Bluetooth接続機器] で接続する機器を選択します。
接続機器を複数お持ちの方は、機器名を「AgriBus-GTools」で確認してください。機器を選択した後、本体のLEDが点灯し接続できていることを確認してください。機器が見つからない場合は「機器を探す」をタップしてください。

6. [GNSS]-[GNSS補正情報] で「GNSS補正情報を使用する」をオンにします。
**補正情報のご利用にはPlusプランまたはProfessionalプランのご契約が必要です。**
補正情報を設定後、必ず「設定完了」ボタンをタップしてください。

- 「Ntripクライアント」
- AgriBus-NAVI
スマホ/タブレットのモバイルデータ通信で補正情報を取得する場合に選択します。
- 「AgriBus-Caster」を使用する場合
- マイ基準局を使用
ご自身のマウントポイントを使用する場合に選択してください。
- 共有基準局を使用
Professionalプランをご契約の方のみ選択可能です。共有マウントポイント使用する場合に選択してください。
- 「その他の通信手段」を使用する場合
- Ntrip V1
他社の補正情報転送・配信サービスなどにNtripで接続する場合に選択します。ホスト名、ポート番号、マウントポイント、ユーザー名、パスワードを環境に応じて適宜設定してください。**ユーザー名、パスワードの入力ミスが増えています。ご注意のうえ、設定してください。**
- TCP RAW
他社の補正情報転送・配信サービスなどにTCPで接続する場合に選択してください。ホスト名、ポート番号を環境に応じて適宜設定してください。
7. [車両]-[GNSSアンテナ位置] で “GNSS1”のアンテナ位置(X, Y, Z)を設定します。
車両の後輪車軸中央からのGNSSアンテナ1の位置(X,Y)および地面からの高さ(Z)を設定してください。「マルチアンテナ使用時の修正角」にはGNSS1から見たGNSS2の方位(反時計回り)を設定します。GNSS1, GNSS2を横並びに設置したときは、右側のアンテナをGNSS1に接続して「マルチアンテナ使用時の修正角」に90°を設定してください。

8. [車両]-[GNSS機器の取付方向] で本体の向きを設定します。
平坦な場所おいて車両のエンジンを切った状態にしてください。機器の底面の向き、進行方向に向いている機器の面を順に選択した後に「左右・前後の傾きを測定」ボタンをタップしてください。自動で設定されます。

9. [GNSS]-[ジャイロ調整] でジャイロのドリフト補正値を設定します。
車両が静止した状態で「ドリフト補正値を測定」ボタンをタップしてください。自動で設定されます。

10. ガイダンス画面を表示します。
画面右上のGNSSステータスが「H / FIX」または「H / FLOAT」となっていること確認してください。衛星の位置など様々な条件によって「H / FIX」「 H / FLOAT」のどちらかになります。

11. [方位と姿勢]-[スムージング] で必要に応じてパラメータを設定します。
ガイダンスが左右にふらつくときは、それぞれの値を大きくすることで動きが滑らかになります。**自動操舵のときにこれらの値を大きくするとステアリングの応答が遅れる可能性がありますのでご注意ください。**通常は推奨値のままで問題ございません。

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# よくあるご質問
### 移動局は基準局からどれくらい離れていても大丈夫でしょうか?
超高精度なRTK測位を実現するとき、移動局と基準局との間の距離は「おおむね10km以内が望ましい」とされています。それ以上離れている場合、誤差が出てFLOATとなる可能性がありますが、「3cm以内」の誤差を目指す場合、20km程度の距離でも実用上は問題ありません。ご利用者の中には、50km離れていてもFIXするケースがあるようです。
### AgriBus-Casterはどうしたら利用できますか?
補正情報転送サービス「AgriBus-Caster」は、「AgriBus-NAVI」アプリの有料プランを定期購入することでご利用が可能です。
### 他社の補正情報転送/配信サービスは利用できますか?
「AgriBus-Caster」を利用しなくても、有料プラン(Professional)に契約いただくことで、RTK2GOなど他社の補正情報転送/配信サービスを利用することも可能です。ただし、弊社サポート外ですので、ご了承くださいませ。
### AgriBus-GToolsで3Gステータスが「確認中」のままになっています
以下の手順をお試しください。
1. 「AgriBus-GTools」を起動後に左上のメニュー(三本線)をタップして、ログインします。
2. ログイン後、Plusプランになっていることを確認します。
3. ご利用している「AgriBus-G2」に接続すると、15秒ほどで3Gステータスが「有効」になります。
※. 一度、有効になればその後は「問い合わせ中」のままでも構いません。
### GNSSステータスが「H / xxx」とならないのですが
「AgriBus-G2」は2つのGNSSアンテナによって位置および方位を計算しており、本体に2つのアンテナが正しく接続されていない場合、「H / xxx」になりません。アンテナが正しく接続されているか、アンテナケーブルが破損/断線していないか・圧迫されていないか、ご確認ください。
※. "H / " は " Heading" の略。方位が確定したときに "H / " になります。
### GNSSステータスがFIXからFLOAT, SINGLEになってしまいます
GNSSステータスがFIXからFLOAT, SINGLEになってしまう原因は「1. GNSSの電波条件が悪いとき」「2. 補正情報が一定時間届かなかった場合」の2つに大別されます。それぞれ下記をご確認ください。
1. GNSSの電波条件が悪いとき
防風林の間際、建物の横、上空が開けていない場所など、GNSS衛星からの電波が届きにくい場所。
2. 補正情報が一定時間届かなかった場合
携帯電話網の電波が届きにくい場所にいる場合。基準局の補正情報がインターネットやAgriBus-Casterなどの補正情報転送サービスに届いていない場合。AgriBus-Casterなどの補正情報転送サービスで障害が発生している場合。
※. 補正情報は30秒程度であれば途切れても問題ないことを弊社で確認しております。
### 車速パルスを出力することはできますか?
車速パルスの出力に関しては、以下の手順でご利用可能です。
- ファームウエア(制御)
最新のファームウエアをご利用ください。
- 車速連動パルス出力
以下の2方式に対応しております。ご利用している作業機に合わせて接続してください。
1. 国産(クボタなど)
紫の配線(ギボシ端子つき):信号線(オープンコレクタ出力)
2. 海外(アマゾーネ・ビコンなど、ISO 11786準拠)
水色の配線(ギボシ端子つき):信号線(0-7V 出力)
黒色の配線:グラウンド(GND、0V)です。
なお、オレンジ色の線は拡張スイッチ入力用の線ですが、現在使用しておりません。
※. 端子間の接続につきましてはお客さまご自身で行ってください。
※. 接続方法の誤りなどによる機器の破損・故障につきましては保証はいたしかねます。あらかじめご了承ください。
### 出力情報を教えてください
- 通信ポート:Bluetooth(※. シリアルポート出力については応相談)
- メッセージ:自社独自仕様(※. NMEA 0183、u-blox UBXメッセージ等の出力については応相談)
- 位置情報:5Hz
- 9軸IMU:10Hz
- 位置精度(RTK):0.01m + 1ppm CEP
### LPWAアンテナはどのような通信に使われていますか?
LPWAアンテナは携帯電話網が届かない地域で補正情報を取得するための近距離通信用アンテナですが、今現在ファームウェアは実装しておらずご使用できません。
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# 製品仕様
| 項目 | 詳細 |
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| GNSS/GPS | u-blox社製2周波モジュールZED-F9P × 2
RTK測位精度:0.01m(※)
単独測位精度:サブメーター級
※大気条件、ベースラインの長さ、GNSSアンテナ、マルチパス条件、衛星の視認性、およびジオメトリに依存します。 |
| I/F | 無線:Wi-Fi 802.11 b/g/n(2.4GHz)、Bluetooth v4.2 BR/EDR and BLE、3G、LoRA
有線:CAN×2、RS232/UART×1 |
| 車速パルス出力 | 国産トラクター方式(オープンコレクタ出力)
海外トラクター方式(電圧出力、ISO11786仕様)|
| ISOBUS/AG-PORT(開発中)| 車速、エンジン・PTO回転数等のTECU出力
NMEA2000方式によるGNSS情報出力 |
| I/O | デジタル入出力(各2ポート)
アナログ入出力(各2ポート) |
| 方位姿勢検出 | 9軸IMU(ジャイロセンサー、加速度センサー、電子コンパス) |
| 電源 | DC12~24[V] |
| 寸法 | 248mm × 248mm × 65mm |
| 防塵・防水 | IP55 |